“青表紙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あおびょうし50.0%
あをべうし50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「青山さん、あなたの前ですが、青表紙あおびょうしの二枚や三枚読んで見たところで、何の役にも立ちますまいねえ。」
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
広縁ひろえんのきわへ、むんずりと坐りこみ、膝のうえに青表紙あおびょうしの本をのせ、矢たてと懐紙かいし箱をひきつけ、にが虫を噛みつぶしたような顔をして、しきりに灰吹きをたたきつけているのが、庄兵衛組の組頭
顎十郎捕物帳:04 鎌いたち (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
開かうとして居るくらゐで、せめて伜が、青表紙あをべうしの化物のやうになる代りに、物の道理や、遊びのいきさつまで心得て、私の相談相手になつて欲しいと望んで居ります
青表紙あをべうしの化物のやうな瓢箪息子へうたんむすこが、毛むくじやらの大肌脱ぎに、取亂した獰猛だうまうな男が、首筋を刺されてフン反り返つて死んで居るのを見て、膽をつぶしたのは、まことに當然のことだつたのです。