青白せいはく)” の例文
その生理的変化は、びんをつたう汗となり、鼻腔のあえぎとなり、青白せいはくな顔色となって、今にも、寄るかと見えながら、剣と剣は、依然、最初の姿勢を持続していた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わがたけよりも高きところ、前後左右を咲埋さきうずめたるあかき色のあかきがなかに、緑と、くれないと、紫と、青白せいはくの光を羽色はいろに帯びたる毒虫のキラキラと飛びたるさまの広き景色のみぞ
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
前後左右を咲埋さきうずめたるあかき色のあかきがなかに、緑と、くれないと、紫と、青白せいはくの光を羽色はいろに帯びたる毒虫のキラキラと飛びたるさまの広き景色のみぞ、のごとく小さき胸にえがかれける。
竜潭譚 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)