しめ)” の例文
茶を熱く入れてかおりのよいところを御二人へ上げましたら、奥様も乾いた咽喉のどしめして、すこしは清々せいせいとなすったようでした。急に、表の方で
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一角は心のうちにて、己の名を知っているのは何奴なにやつか、事に依ったら、花車が来たかも知れないと思うから、油断は致しませんで、大刀だいとうの目釘をしめし、遠くに様子を伺って居りますと
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
文「おい舁夫、水はないか、そこらに水溜りがあるなら手拭をしめして来い」
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)