霊感れいかん)” の例文
と同時に、私は一種の霊感れいかんともいうべきものを感じて、再び蓄音機の傍によって音盤レコードをかけてみたのであった。
暗号音盤事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この場所が霊感れいかんあたえたのです。わたしは思わずも、鼻息あらく、たてがみをなびかせつつ走り去るアラビアの野馬を思いださずにはいられませんでした。
次郎は、「田沼さんのお力で」という言葉をきいた瞬間、何か霊感れいかんに似たものが胸にわくのを覚えた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
お綱! お前はどんな危地に迫ろうと、決して、この弦之丞より先に死んではならぬ。拙者には、何かしら霊感れいかんというような自信がある。きっと、あの秘帖はり返してみせる。サ、今日はどこかへ姿を
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
霊感れいかんほとばしり出でようという気配けはいを感じた——子供のときから、不思議なくせで……。
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)