“雑談（はなし）” の例文

旧字：雜談

みちで偶然（ひょっこり）顔見知りの人に遇いはせぬか、雑談（はなし）のついでにも困った問題に触れはせぬかと、常に戦々兢々（びくびく）として、寝ても、覚めても、少しも心の安まる暇はありません。

融和促進 (新字新仮名) ／ 喜田貞吉(著)

里の市が流して行く笛の音が長く尻を引いて、張店（はりみせ）にもやや雑談（はなし）の途断（とぎ）れる時分となッた。

今戸心中 (新字新仮名) ／ 広津柳浪(著)

里の市が流して行く笛の音が長く尻を引いて、張店にもやや雑談（はなし）の途断（とぎ）れる時分となッた。

里の今昔 (新字新仮名) ／ 永井荷風(著)

里の市が流して行く笛の音が長く尻を引いて、張店にも稍雑談（はなし）の途断（とぎ）れる時分となツた。

里の今昔 (新字旧仮名) ／ 永井荷風(著)

“雑談”の意味

《名詞》
雑談（ざつだん）

複数の人でとりとめのない様々な会話をすること。そのような会話。
(出典:Wiktionary)

“雑談”の解説

雑談（ざつだん）とは、特にテーマを定めないで気楽に会話すること。ただし「雑言（ぞうごん）」というと「罵詈雑言（ばりぞうごん）」のように、罵り・蔑称など益体無い言葉を投げ付けることを指す（→中傷）。
なお雑談の類義語として世間話（せけんばなし）ともいうが、こちらは元々口承形式で伝えられてきた民話の一形態で、雑談を指していうのは転用である。
また、鎌倉時代以降に、芸道の同好の士が寄合で交わした芸談を「雑談（ぞうたん）」という。雑談のなかで語られた芸の秘訣や苦労話など、有用な談話を書き留めてまとめたものを聞書という。
(出典:Wikipedia)

雑	常用漢字 小５ 部首:⾫ 14画
談	常用漢字 小３ 部首:⾔ 15画