間断ひつきり)” の例文
旧字:間斷
夢を見る暇もない都会の烈しい戦争の中で、間断ひつきりなしの圧迫と刺戟を享けながら、切迫塞せつぱつまつた孤独の感を抱いてる時ほど、自分の存在の意識の強い事はありませんね。それア苦しいですよ。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
今まで間断ひつきりなしに客が出入ではひりして、低い声音せいおんだの、高い哄笑だの、面白さうな笑声せうせいなどがその一室に巴渦ともゑうづを巻いてゐたが——疲れ果てたやうな、早くさういふ人達から自由になりたいといふやうな
時子 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)