間断しきり)” の例文
旧字:間斷
電話は間断しきりなしにチリンチリンいうと、女は眼をけわしくして耳を傾ける。電報が投げ込まれると、男は飛びかかって封を切る。
一日一筆 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
私は蝋燭ろうそくけて外をうかがった。外は真暗まっくらで、雨は間断しきりなしにしとしとと降っていた。ぎいぎいという不思議の声は遠い草叢くさむらの奥にあるらしく思われたので、私は蝋燭を火縄ひなわに替えた。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)