開鑿者かいさくしゃ)” の例文
ノールーズにはこの運河の開鑿者かいさくしゃであるリケの記念碑きねんひが、大西洋たいせいように注ぐ水と地中海ちちゅうかいに落ちる水とが分かれる分水嶺ぶんすいれいいただきてられてあった。
それら地下の開鑿者かいさくしゃらは皆、自ら知らずしてある目に見えない聖なる鎖に結ばれていて、各自孤立していはしないが、多くは常に自ら孤独であると考えている。
開鑿者かいさくしゃの年代はありませんが、徳川家お抱えの軍学家に三徳流の系統も村上姓もありませんから、これは、家康の移る以前——上杉、太田持資もちすけ時代にひらいたもののように考えられる。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すぐあとの附木つけぎへまた火を移して、そこらを照らして見ますに、やはり金吾の察しにたがわず、そこは何処の城にも必ずあるべきはずの間道で、殊に、開鑿者かいさくしゃの名とおぼしく、岩壁面の一端に
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)