鑵詰かんづ)” の例文
芸術家の芸術を売るのも、わたしのかに鑵詰かんづめを売るのも、格別変りのある筈はない。しかし芸術家は芸術と言えば、天下の宝のように思っている。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
これは鹽燒しほやき、てんぷら、つけ、などになり、鑵詰かんづめにあきた登山者とざんしやにとつてなによりの珍味ちんみです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
パテミーとはパテットミートの略語で食品屋へ行くと鶏肉ばかりでなく牛肉でも牛の舌でも野獣でも野鳥でも何のパテミーでも鑵詰かんづめにして売っています。それをパンへ塗っても構いません。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)