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鐶
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くわん
ふりがな文庫
“
鐶
(
くわん
)” の例文
「親分、金藏の窓の
凧
(
たこ
)
を取つて來ましたよ。
鐶
(
くわん
)
に絲を通してあつたんで、飛んだ大骨折さ。凧は滅茶々々にこはれて居るが、
唸
(
うな
)
りは立派だ」
銭形平次捕物控:154 凧の詭計
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
わたくし自身は、前柱の帆を解き放すと一しよに、ぴつたり腹這つて、足を舳の狭い
走板
(
はしりいた
)
にしつかりふんばつて、手では前柱の根に打つてある
鐶
(
くわん
)
を一しよう懸命に握つてゐました。
うづしほ
(新字旧仮名)
/
エドガー・アラン・ポー
(著)
洗吉さんはいつも寝がけには、その間がもぢ/\されるやうに仰りながら長火鉢の抽斗の
鐶
(
くわん
)
を
弄
(
いぢ
)
つたりなさつて、おくみが縫物の針を送り/\する前に坐つてお出でになつたりした。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「金魚の尾鰭に、
錫
(
すゞ
)
の
鐶
(
くわん
)
。走れよ、走れと申されし」(類諺集)
希臘十字
(新字旧仮名)
/
高祖保
(著)
そのくさりの
鐶
(
くわん
)
は しづかにけむる如く
藍色の蟇
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
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凧は金藏の二階の窓の
鐶
(
くわん
)
に掛つてゐた。——引つかけて置いたと言つた方が宜いだらう。絲は鐶を通してあつたさうだから。
銭形平次捕物控:154 凧の詭計
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
金藏の嚴重に閉つた二階窓の扉の
鐶
(
くわん
)
に引つ掛つてバタバタして居るではありませんか。
銭形平次捕物控:154 凧の詭計
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
母家との間がたつた三尺、開けたところで、土藏へはろくな光線も入りませんが、火事に備へるために、漆喰扉の厚さは充分で、扉の中ほどには、鐵で拵へた引手の大きい
鐶
(
くわん
)
が附いて居ります。
銭形平次捕物控:260 女臼
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“鐶”の解説
鐶(かん)とは、環状の金属製部品(環状の金具)の総称。「釻」と表記することもある。
一般に、形状を表す語を前につけ、「-鐶(-カン)」と呼ばれる。また、特に大きさの小さいものには「豆」をつけて呼ぶことがある。
通常はばねの力で環は閉じており、力を加えると環が開くものが多い。
(出典:Wikipedia)
鐶
漢検1級
部首:⾦
21画
“鐶”を含む語句
吊鐶
掛鐶
足鐶
金鐶
鐶兵衛
鐶紐
鼻鐶