くさり)” の例文
たちまち進み来たれる紳士は帽を脱して、ボタンの二所れたる茶羅紗ちゃらしゃのチョッキに、水晶の小印こいん垂下ぶらさげたるニッケルめっきくさりけて、柱にもたれたる役員の前にかしらを下げぬ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
鳥頭とりがしら漆胡瓶うるしのこへいかすかなりしろがねのくさりうつつにぞ曳く
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)