鋸引のこぎりびき)” の例文
ガラツ八は、泥棒の鋸引のこぎりびきにした雨戸へ、廻し鋸を入れて少しづつ、少しづつ引いて居ります。
プーンと言つた鋸引のこぎりびきでもするやうな、あぶが障子の間へ入つたやうな、——私も聽きましたとも。すると主人は飛起きて、絆纒はんてんを引つ掛けて、手燭てしよくと鍵を持つて、廊下傳ひに土藏の方へ行きました。