“鋏刀”の読み方と例文
読み方割合
はさみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此方こちらの小さな低い台には、鏡台があつて、その下に櫛や鋏刀はさみを入れた小箱が置いてあつた。午後の日影が高い窓から微かに線を成してさし込んで来てゐた。
浴室 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
青年が学者の真似をして、つまらない議論をアッチからも引き抜き、コッチからも引き抜いて、それを鋏刀はさみと糊とでくッつけたような論文を出すから読まないのです。
後世への最大遺物 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
そのころは鋏刀はさみなどというものを皆隠して、お手ずから尼におなりになるようなことのないように女房たちが警戒申し上げていたから、そんなふうにお騒ぎをせずとも
源氏物語:40 夕霧二 (新字新仮名) / 紫式部(著)