部将ぶしょう)” の例文
二どめに、ズーンとそれが横薙よこなぎにのびたとおもうと、わッと、部将ぶしょうは血へどをはいてぶったおれた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
北朝鮮の寒さには、さすがの日本軍もなやまされ、春の雪どけまで、蔚山うるさんしろをきずいて籠城ろうじょうすることになった。加藤清正、浅野幸長あさのゆきなが、それに毛利勢の部将ぶしょう宍戸備前守ししどびぜんのかみらがいっしょである。
三両清兵衛と名馬朝月 (新字新仮名) / 安藤盛(著)
つれこまれた伊那丸いなまるは、やがて、首領しゅりょうの小角の前へでた。獣蝋じゅうろうしょくが、まばゆいばかりかがやいている大広間は、あたかも、部将ぶしょうの城内へのぞんだような心地がする。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と呼子をふいた黒具足の部将ぶしょうは、ひらりと、岩上からとびおりて号令ごうれいした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)