遺失おとし)” の例文
自分は右の遺失おとした人の住所姓名が解るや直ぐと見事な言訳を自分で作って、そしてほとんど一道の光明を得たかのように喜こんだ。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
うむ、解るまいと思って人の聞くのもはばからず、英語ですっかり白状した。つまり百円をえばにしてみんなを釣ったのだ。遺失おとしたもないものだ、時計は現在持っている。
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そんなら掏摸すり遺失おとしたのでしょう。何しろ私は御門外の一町以内で拾って来ました。」
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)