遊戯ゆうげ)” の例文
旧字:遊戲
或人は天童が法然をめぐって管絃遊戯ゆうげしていると見た。或者は又洛中はみんな戦争のちまたであるのに法然の住所だけがひとり無為安全であるのを見た。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
なべて人間世界の諸業を“遊戯ゆうげ”とかんじる思想にも否定し難い何かがある。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
悟空の戦いぶりが、その真剣な気魄きはくにもかかわらず、どこか遊戯ゆうげの趣を備えているのは、このためであろうか。人はよく「死ぬ覚悟で」などというが、悟空という男はけっして死ぬ覚悟なんかしない。