うね)” の例文
りつする山と山の間の、土質の悪い畑地の中を緩やかにうねつて東に向つてゐた。日はもう高くのぼつて、路傍の草の葉も乾いた。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
降り切ると一間ばかりの廊下のようなものがうねって付いてあります。
高くもない雑木山芝山が、うねくねつた路に縫はれてゐた。然し松子の足を困らせる程には峻しくもなかつた。足音に驚いて、幾羽の雉子が時々藪蔭から飛び立つた。
(新字旧仮名) / 石川啄木(著)
田の中をうねつた路が細い。十人は長い不規則な列を作つた。最先に沼田が行く。次は富江、次は愼次、次は校長……森川山内と續いて、山内と智惠子の間は少し途斷とぎれた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
田の中をうねつた路が細い。十人は長い不規則な列を作つた。最先まつさきに沼田が行く。次は富江、次は慎次、次は校長……森川山内と続いて、山内と智恵子の間は少し途断れた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)