“逓信”の読み方と例文
読み方割合
ていしん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「年は三十七です。わたくし逓信ていしん省に勤めた小官吏です。この度飛騨の国の山中、一小寒村の郵便局に電信の技手となって赴任する第一の午前。」
革鞄の怪 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
実を言ふと、その二三日前から、中橋氏は今度の内閣には、主だつた椅子の一つが屹度きつと自分の方に転げ込んで来るものと腹をめてゐた。内務か、農商務か、逓信ていしんか。
葉巻を横銜よこぐわえにしながら、場所柄をも考えないように哄笑こうしょうしている巨漢は、逓信ていしん大臣のN氏だった。
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)