逆木さかもぎ)” の例文
逆木さかもぎを設け、関所を数多くつくった。戦は朝六時から矢合せで始められ、十分の一の小勢ながら死物狂いで防戦する三井寺の衆徒に平家も手をやいた。
一方奈良の大衆老若合わせて七千余人、武具に身を固めると、奈良坂、般若寺の二カ所の路に掘割を作り、楯垣を並べ、逆木さかもぎを引いて防備を固めて待ち受けた。
ところが、寺には堀がひかれ、要所には楯を並べ逆木さかもぎを立てつらねるなど、急造ながら厳重な防備が作られてあったため、軍の進発にはこれを一つ一つ取りのぞいてゆかねばならなかった。