逆上うわず)” の例文
大きなおそなえに小さいおそなえ附着くっついてヤッサモッサを始める段になると、もう気が逆上うわずッて了い、丸呑まるのみにさせられたギゴチない定義や定理が、頭の中でしゃちこばって
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
逆上うわずっているので更に気がつかぬようじゃったが、あの体のまま、手もそのまま、ただ腰を落しさえすれば、自然に杖の先が、相手の胸元へどんと伸びる……そこじゃと、思うたので
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)