“退隠”の読み方と例文
旧字:退隱
読み方割合
たいいん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「麦の芽は、領民の芽、わしが在職中は、また退隠たいいんの後も、ここの領土は、領主に芽ばかり踏まれている。——不愍ふびんと思う。……その心も手伝うていたな」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それがしは当時退隠たいいん相願い、隈本くまもとを引払い、当地へ罷越まかりこし候えども、六丸殿の御事おんこと心にかり、せめては御元服げんぷく遊ばされ候まで、よそながら御安泰を祈念きねん致したく、不識不知しらずしらずあまたの幾月を相過あいすごし候。