轎夫きょうふ)” の例文
というは、轎夫きょうふとしてかつげば、相当の賃銭ちんせんを受ける一つの商売である。しかし壮丁として行くのは公利公益のために力を尽すのである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
前にいった轎夫きょうふ賃銭ちんせんは金銭で計算されるが、壮丁そうていの僕に対する好意は金銭をもって換算かんさんできぬものである。しかしてこれが一番貴重きちょうなる務めである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ただ官職をびて巡廻するものが、轎夫きょうふなきために一歩も進めなくては公務のためにうれうべきことである。ゆえに公務のために自分らの労力を提供したのである。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)