轅棒かじぼう)” の例文
跡は両側の子供が又続々ぞろぞろと動き出し、四辺あたりが大黒帽に飛白かすり衣服きもの紛々ごたごたとなる中で、私一人は佇立たちどまったまま、茫然として轅棒かじぼうの先で子供の波を押分けて行くように見える車の影を見送っていた。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
と、車台が前のめりして、轅棒かじぼうが地面にくっついた。
乞食 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
と言って轅棒かじぼうを上げた。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)