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輫
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はこ
ふりがな文庫
“
輫
(
はこ
)” の例文
おまけに
輫
(
はこ
)
へはひる所だから、片手に袴をつかんだ
儘
(
まま
)
、心もち腰をかがめ加減にした、——その又恰好もたまらなかつたつけ。
好色
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
再びしずしずと牛車の
輫
(
はこ
)
にはいって、そうして、牛車を戻せと低い声で命令すると、牛はやがてのそのそと動き出して、
轅
(
ながえ
)
は京の方角へむかって行った。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
尤もその車の内は、浮線綾の
縁
(
ふち
)
をとつた青い簾が、重く封じこめて居りますから、
輫
(
はこ
)
には何がはいつてゐるか判りません。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
尤もその車の内は、浮線綾の
縁
(
ふち
)
をとつた青い簾が、重く封じこめて居りますから、
輫
(
はこ
)
には何がはいつてゐるか判りません。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
けたゝましく音を立てて燃える
松明
(
まつ
)
の光は、一しきり赤くゆらぎながら、忽ち狹い
輫
(
はこ
)
の中を鮮かに照し出しましたが、
𨋳
(
とこ
)
の上に
慘
(
むごた
)
らしく、鎖にかけられた女房は——あゝ、誰か見違へを致しませう。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
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けたゝましく音を立てて燃える松明の光は、一しきり赤くゆらぎながら、忽ち狭い
輫
(
はこ
)
の中を鮮かに照し出しましたが、
𨋳
(
とこ
)
の上に
惨
(
むごた
)
らしく、鎖にかけられた女房は——あゝ、誰か見違へを致しませう。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
輫
部首:⾞
15画