躍起やくき)” の例文
笹野新三郎も躍起やくきとなりますが、御處刑おしおきを覺悟で口をつぐんでゐるのは、全く何うしようもなかつたのでした。
きらひな子だよ、お前は何時でもちやかしてお了ひだけれども、眞箇なんだよ。」とおふくろは躍起やくきとなツて、「そりやお前には私の苦勞が解らないんだから………」
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
江戸つ子の拍手喝采かつさいを聞く毎に躍起やくきとなりましたが、『千里の虎』の超人的な腕と脚と、目と耳と、それにも優してよく働く智惠には、どうすることも出來ません。
お吉は躍起やくきと抗辯しました。お菊より二つ年上ですが、跛足びつこのせゐか小柄で、お淺お菊姉妹には比べられないにしても、お樂が化物娘といふほどみにくくはありません。
平次が日頃になく躍起やくきとなつたのは、この先また、無差別な犧牲者を出すことを恐れたのです。
茂兵衞は平次の顏に浮んだ、うさんな色を見ると、躍起やくきとなつて言ふのです。
八五郎は最初は躍起やくきとなつて、この捕捉し難い兇賊の影法師を追ひ廻しましたが、結局八五郎如きでは手にへないとわかつたのと、もう一つ、三輪の萬七が平次の留守を預かるといふ口實で
八五郎は躍起やくきと喰ひ下がるのです。日頃眼に餘る平次とお靜夫婦の苦勞が、この搜し物一つ解決しただけで、何んの造作もなく解消しさうで、このまゝに諦め兼ねるのも無理のないことでした。
お芳はむしろ勇太郎に好意を持つて居るらしく、躍起やくきとなつて辯解します。
お葉は躍起やくきとなつて抗辯するのですが、平次はそれに構はず續けました。
八五郎は躍起やくきとなりますが、平次は更に驚く樣子もありません。
「ま、躍起やくきになるな。當人に當つて見るに越したことはない」
ガラツ八の八五郎は、躍起やくきとなつて平次の袖を引くのです。
八五郎はまだ躍起やくきになつて、お里を辯護して居るのです。
平次が躍起やくきとなるのも無理のないことでした。
八五郎は躍起やくきとなつて言ひくのです。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
雪之助は躍起やくきとなつて辯解しました。
お縫は躍起やくきとなつて抗議するのです。
お松は少し躍起やくきとなります。