踞込しゃがみこ)” の例文
その面が出はしまいかと気にしながら、古本古雑誌の前に踞込しゃがみこんで、おやすく買求めて来ましたのが、半紙つづり八十枚ばかりの写本、題して「近世怪談録」という。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
踞込しゃがみこむ、その背筋へ触るのが、苅残かりのこしの小さな茄子畠で……そういえば、いつか番傘で蛙を聞いた時ここにうね近く蚕豆そらまめの植っていたと思う……もう提灯が前を行く……その灯とともに
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)