讃仰さんぎょう)” の例文
太子讃仰さんぎょうの念に偽りがあるとは思っていないが、しかしそれをただ一筋の道として進むことをはばむものがあるのだ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
既に帝都においては三度、また郷土において旧都において、上人の遺作展覧会は開催せられ、それは幾千の人々の脳裡に深き印象を鏤刻るこくしました。今や讃仰さんぎょうの声は凡ての国から起ってきました。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
しかもあれほど太子を讃仰さんぎょうしたはずの諸臣のほとんどすべてが、遺族の全滅に直面してはただ拱手きょうしゅ傍観、入鹿の暴虐ぼうぎゃくを黙視していたのみであった。人心は無常である。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)