諄々じゆん/\)” の例文
平次は諄々じゆん/\として説き聞かせました。が、お美乃は涙にひたり乍らも、頑固に頭を振つて、平次の言葉をけ容れようともしません。
もう立つ間際になつてからも、父はそれまでにも言つたことをまた諄々じゆん/\と繰り返すのであつた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
若しさうでなくば、只今諄々じゆん/\と申した樣な仕儀になり、且つ私も校長を拜命して居る以上は、私に迄責任が及んで來るかも知れないのです。それでは、何うもお互に迷惑だ。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
如何いかに鉄拳制裁の野蛮行為であるかを諄々じゆん/\と説き出した。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
平次は諄々じゆん/\として説くのでした。三輪の萬七と八五郎のガラツ八は、ただ呆氣あつけに取られるばかり。
斯う諄々じゆん/\と説法した。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)