諄々くど/\)” の例文
と言つてる所へ、家の中から四十五六の汚らしいなりをした、内儀かみさんが出て來て、信吾が先刻寄つて呉れた禮を諄々くど/\と述べて、夫もモウ歸る時分だから是非上れと言ふ。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
奥さんはばつを悪くしてそれから諄々くど/\とお腹に向ひ人気商売の力士は誰人だれにも愛想よくすべきものゝよしを言ひ聞かせました。奥さんは女として低い方ではありませなんだ。
怪物と飯を食ふ話 (新字旧仮名) / 岡本一平(著)
不圖渠は、總有あらゆる生徒の目が、諄々くど/\と何やら話を續けてゐる校長を見てゐるのでなく、渠自身に注がれてゐるのに氣が附いた。いつもの事ながら、何となき滿足が渠の情を唆かした。
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『左樣さ。わしはな……』と、松太郎は少し狼狽うろたへて、諄々くど/\初對面の挨拶をすると
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
重々しい力の無い聲に出來るだけ抑揚をつけ諄々くど/\と説いたものだ。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『千早さん、先刻さつきは急しい時で……』と諄々くど/\辯疏いひわけを言つて
足跡 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
諄々くど/\と挨拶したのもあつた。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)