読本リーダー)” の例文
旧字:讀本
それを想像すると、空想は空想に枝葉を添へて、何だか自分の眼の前には西洋の読本リーダーの中の仙女フエリーの故郷がちらついて何うもらぬ。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
財産と云つたものの、蒲団一枚に古机一つ、本は漢文に読本リーダー文典グランマー之丈これだけ、あとの高い本は皆借りて写したんですから売れないんです。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
丁度私が美智子への読本リーダーの下読を終へたところへ、美智子のお友達でお隣りの艶子さんが、今日は土曜日だからといつて遊びに参りました。
嘆きの孔雀 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
読本リーダーに出て来るような初心うぶな娘ッ子だ。きっと物にして見せるよ。俺の歯にかかったらどんなにかて胡桃くるみだって一噛みだ。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
包みの中にはナショナル読本リーダーと論語とが入っていました。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)