親睦会しんぼくかい)” の例文
そんな気持から、無理に出なくてもすんだ、ただの親睦会しんぼくかいのような今日の集りにもミネは出てきたのであった。
妻の座 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
お昼すぎから例年うちつれだって築地河岸つきじがし木魚庵もくぎょあんという料亭におもむき、親睦会しんぼくかいをかねた慰労の宴を催すならわしでしたから、右門もちょうど非番でございましたので
一番に到着した者が、紫の猿股さるまたをはいて婦人席の方を向いて立っている。よく見ると昨夜の親睦会しんぼくかいで演説をした学生に似ている。ああ背が高くては一番になるはずである。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
まるでまじないみたような事をしていた。その三四郎にとって、こういう紳士的な学生親睦会しんぼくかいは珍しい。喜んでナイフとフォークを動かしていた。そのあいだにはビールをさかんに飲んだ。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
前には出来なかった数学なども非常に出来る様になって、一日あるひ親睦会しんぼくかいの席上で誰は何科へ行くだろう誰は何科へ行くだろうと投票をした時に、僕は理科へ行く者として投票された位であった。
落第 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)