西河岸にしがし)” の例文
と、手を引っ張って、人気ひとけのない所へしゃがみこんだ。隅田川の西河岸にしがしである。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
永代橋えいたいばし西河岸にしがしで、橋のたもとから川下流しものほうへ、足数にして十五、六歩ほど歩いた所の川の中だそうで。——あの辺にゃ、くいが多うございますが、その杭よりも外側へ投げこんだと云いましたが』
魚紋 (新字新仮名) / 吉川英治(著)