あせ)” の例文
お鯉さんのこれからの生活は、かなり色のあせた、熱のないものであろうとその時わたしは思った。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
美しいお鯉——わたしは手箱に秘めてあったものが、ほどへて開いて見たおりに、色もあせずにそのままあったように、安心と、悦びと、満足の軽い吐息が出るのを知った。
一世お鯉 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)