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裙子
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くんし
ふりがな文庫
“
裙子
(
くんし
)” の例文
しばらく休息の時を与えるため、接待役の僧が一室に案内し、黒い
裙子
(
くんし
)
を着けた
子坊主
(
こぼうず
)
は
高坏
(
たかつき
)
で茶菓なぞを運んで行って一行をもてなした。
夜明け前:03 第二部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
第一に現れたのは、彼の母親のうすよごれた
裙子
(
くんし
)
である。子供の時の彼は、嬉しい時でも、悲しい時でも、何度この裙子にすがったかわからない。
首が落ちた話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ある川のふちの泥の中にころがりながら、
川楊
(
かわやなぎ
)
の木の空を見ていると、母親の
裙子
(
くんし
)
だの、女の
素足
(
すあし
)
だの、花の咲いた
胡麻
(
ごま
)
畑だのが、はっきりその空へ見えたと云うのだが。
首が落ちた話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
あいつが前に見た母親の
裙子
(
くんし
)
とか、女の素足とか、あるいはまた花のさいている胡麻畑とか云うものは、やはりそれと同時にあいつの眼の前を、彷彿として往来した事だろう。
首が落ちた話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“裙子”の意味
《名詞》
僧衣の一部で巻いて腰から下を覆うもの。
(出典:Wiktionary)
裙
漢検1級
部首:⾐
12画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“裙”で始まる語句
裙
裙捌
裙下
裙分
裙屐
裙裾
裙短
裙紅
裙袂
裙帯菜