被遊あそばさる)” の例文
「十九日。(九月。)晴。明廿日前知事様方々様かた/″\さま東京御引越おんひきこし御発駕被遊あそばさる。石川御供に而出立に付暇乞に行飲。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
こよいとりの下刻、当所を御出立、白河越え、洛北らくほく、亀山へ御帰国被遊あそばさる。御用意とどこおりなきように。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家説云かせつにいはく、元祿七年十一月廿三日、御能有之おんのうこれあり、公羽衣のシテ被遊あそばさる、御中入之節御樂屋に、紋太夫を御手討に被遊候あそばされそろ、(中略)、御樂屋に有合ありあふ人々八方へ散亂せし内に、清休君一人公の御側おんそばをさらず
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)