蝌蚪かと)” の例文
すると道士のうちに何玄通かげんつうという者があって、自分はつねに太古の蝌蚪かと文字古代文字を解読する一辞書を持っているが、これに照らせばどんな古代文字といえど読み解けぬことはないという。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蝌蚪かと泥と共にき上げられてをり
七百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
おもての蝌蚪かと文字三十六行は天罡星てんこうせいでして、うらの七十二行もまた、すべて地煞星ちさつせいの名。そしてその星それぞれの下に、すなわちさがを個々の身に宿した宿命の人名が書いてあるのでございまする。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
両のにすくひてこぼす蝌蚪かとの水
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
天日てんじつのうつりて暗し蝌蚪かとの水
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
この池の生々流転せいせいるてん蝌蚪かとひも
七百五十句 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)