虢略かくりゃく)” の例文
いくばくもなく官を退いた後は、故山こざん虢略かくりゃく帰臥きがし、人とまじわりを絶って、ひたすら詩作にふけった。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
彼等かれら虢略かくりゃくにいる。固より、己の運命に就いては知るはずがない。君が南から帰ったら、己は既に死んだと彼等に告げて貰えないだろうか。決して今日のことだけは明かさないで欲しい。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)