“虎男”の読み方と例文
読み方割合
とらおとこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
明智はと飛びでその角に達した。逃げようとて逃がすものかと、勢い込んで裏通りへ踏み出すと、そこに、虎男とらおとこがボンヤリと立ち止まっていた。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
虎男とらおとこはいかにも愚鈍ぐどんな調子でそんなことをつぶやくと、虎の首をスッポリかぶり直して、ノロノロと立ち去って行った。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
虎男とらおとこ、こいつはわば虎男なんだ。それと「人間豹」と、偶然の類似とは言いながら、異様に意味ありげではないか。それに、あいつは、なぜあんな張りぼての虎の首なんかかぶっているのだ。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)