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藍甕
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あいがめ
ふりがな文庫
“
藍甕
(
あいがめ
)” の例文
藍甕
(
あいがめ
)
をぶちまけたような大川の水が、とろっと淀んで、
羽毛
(
はね
)
のような微風と、櫓音と、人を呼ぶ声とが、川面を刷いていた。
釘抜藤吉捕物覚書:12 悲願百両
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
しかしこの
型染
(
かたぞめ
)
の他に、
糊引
(
のりびき
)
といって、布の上にじかに糊を絞り出しながら絵を描き、それを
藍甕
(
あいがめ
)
に
漬
(
つ
)
け、これに色を差してゆく方法があります。
手仕事の日本
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
亮
(
あか
)
るい月は日の出前に落ちて、寝静まった街の上に
藍甕
(
あいがめ
)
のような空が残った。
薬
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
陰気な顔をして一日じゅう
藍甕
(
あいがめ
)
のまわりでうろうろしている。
顎十郎捕物帳:18 永代経
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
じっさい、人に旅を思わせる好天気がつづいて、江戸の空は、
藍甕
(
あいがめ
)
の底をのぞくように深いのだ。朝早く、金剛寺の森にうぐいすが鳴く。夜も昼も、草木の呼吸する音が聞こえるような気がした。
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
藍
常用漢字
中学
部首:⾋
17画
甕
漢検1級
部首:⽡
18画
“藍甕”で始まる語句
藍甕転覆