蓆機むしろばた)” の例文
蓆機むしろばたは単調な音をくりかえしているが、劉備の胸は単調でない。こんな春らしい春をおぼえたことはない。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玄徳は、その間に、蓆機むしろばたへ寄って、織りのこして行った幾枚かの蓆を織りあげていた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
劉備の家には、相変らず蓆機むしろばたを織る音が、何事もなげに、毎日、外へもれていた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)