蒼竜そうりゅう)” の例文
旧字:蒼龍
とりわけ隠居所の前には亡きあるじ三郎左衛門さぶろざえもんが「蒼竜そうりゅう」と名づけた古木があって、佶屈きっくつとした樹ぶりによく青苔あおごけがつき、いつも春ごとにもっとも早く花を咲かせる。
日本婦道記:梅咲きぬ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
白虎びゃっこ池の菖蒲しょうぶの生えたみぎわを行くところ、蒼竜そうりゅう池の臥竜橋がりょうきょうの石の上を、水面に影を落して渡るところ、栖鳳せいほう池の西側の小松山から通路へ枝をひろげている一際ひときわ見事な花の下に並んだところ、など
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)