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菟原
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うばら
ふりがな文庫
“
菟原
(
うばら
)” の例文
右馬
(
うま
)
の
頭
(
かみ
)
の
菟原
(
うばら
)
ノ
薄男
(
すすきお
)
はとある町うらの人の住まない廃家の、はや虫のすだいている冷たい
竈
(
かまど
)
のうしろに
屈
(
こご
)
まって、
匿
(
かく
)
れて坐っていた。
荻吹く歌
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
生絹はまだ明るい夕あかりのなかに
紛
(
まご
)
う方もない、
菟原
(
うばら
)
ノ
薄男
(
すすきお
)
を見たのであった。頬は
窪
(
くぼ
)
み眼はおとろえ、これが薄男の
右馬
(
うま
)
の
頭
(
かみ
)
とはどう考えても信じられぬほどであった。
荻吹く歌
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
今は
菟原
(
うばら
)
ノ
薄男
(
すすきお
)
とまで
下賤
(
げせん
)
な人のように世間で呼ばれるようになった
右馬
(
うま
)
の
頭
(
かみ
)
とても、そういう生絹のあどけなくも鋭いのぞみを見るともう生絹を京にやるよりほかに愛しようとてもなかった。
荻吹く歌
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
“菟原”の解説
菟原(うない、旧仮名遣:うなひ)は兵庫県芦屋市および神戸市東灘区付近を中心とした古地名。『万葉集』には菟名日、宇名比の他に「菟原」の表記があり、そこから「うはら」と読むようになったと考えられる。
『和名抄』には「摂津国菟原郡宇波良(うはら)」とある。
(出典:Wikipedia)
菟
漢検準1級
部首:⾋
12画
原
常用漢字
小2
部首:⼚
10画
“菟原”で始まる語句
菟原処女