茶目ちゃめ)” の例文
突然立上った志摩子さんが、茶目ちゃめらしく私に囁いた。振向くと二人の素人探偵は、まだ熱心に語らいつつ一丁も遅れて歩いて来る。
何者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
ちちしぼりというのは、五十ばかりのあかがおな、がんじょうな、人にってもただ頭をたてにすこし動かすだけで、めったに口をきかない。それでどうかすると大きな茶目ちゃめを見はって人を見る。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
「あんなことをいっている。ヘーイさんはお茶目ちゃめさんだからなあ」
一坪館 (新字新仮名) / 海野十三(著)
保君は肩をいからせ、両手で握りこぶしを造って、それを自分の鼻の上に重ねて、天狗てんぐの真似をして見せました。茶目ちゃめのタア公は、こんな時でも、つい日頃のくせが出てしまうのです。
新宝島 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「ハハハ……、モモンガってなんです。山のお化けですか。そんなもの、ぼくたちの威勢におそれて、向こうで逃げていきますよ。ぼくたちは少年探検隊なんですからね。」茶目ちゃめの桂君が肩を
妖怪博士 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)