“苦面”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くめん50.0%
グリマツス50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
アンチャンは洋服代の苦面くめんがつかず、いまだに目的を達してゐない。手下のパンパンが十七人、十八九から二十二三まで、たいがい女学校卒業の家出娘で、住所もなければ配給もない。
金銭無情 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
ヤリクリ苦面くめんしてアルコール類、食料、調味料をとゝのへて、釘づけの店の扉をあける。更生開店、しかしお衣ちやんを店へさらすわけにいかないから全然一室に鎮座してもらつて、自らコック。
金銭無情 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
及び發聲の困難からの苦面グリマツスとで、同じく調子の合はぬ絃に伴はれて齒を剥き目をつぶるのを見るのは眞に可憐である。
京阪聞見録 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)