トップ
>
花車
>
きやしや
ふりがな文庫
“
花車
(
きやしや
)” の例文
調子よく波に揺られてゐる
索具
(
つなぐ
)
の一杯ついた船の
花車
(
きやしや
)
な姿は、魂の中にリズムと美とに対する鑑識を保つのに役立つものである。
港
(新字旧仮名)
/
シャルル・ピエール・ボードレール
(著)
港内測量のため異国の火輪船がはじめて新潟港外に悪魔的な
花車
(
きやしや
)
な姿を現したとき、この虚無的な港市には未曾有の異変に当るべき武人も武器も持たなかつた。
母を殺した少年
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
この様を場内の
旅客
(
りよかく
)
が珍らしさうに立つて見て居る中に、
桃割
(
もヽわれ
)
に結つて
花車
(
きやしや
)
ななよ/\とした
身体
(
からだ
)
を
伴
(
つ
)
れの二十四五の
質素
(
しそ
)
な風をした束髪の女の
身体
(
からだ
)
にもたれるやうにして
御門主
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
もうキチンと座敷の中がとり片づけられて居、トランプをするために買つたと云ふ大きな
一閑張
(
いつかんば
)
りの机が、座敷の真ン中へ、彼の
花車
(
きやしや
)
な体をぐたりと
靠
(
もた
)
せかけさせるために持ち出されてゐた。
イボタの虫
(新字旧仮名)
/
中戸川吉二
(著)
その
花車
(
きやしや
)
なうなじに、唇に、彼自らの体臭を予想してみることすらも、自然であつた。二つの胸がふれたなら、各々のさめはてた心を冷めたく感じあふほかに、恐らく仕方がないだらう。
吹雪物語:――夢と知性――
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
花
常用漢字
小1
部首:⾋
7画
車
常用漢字
小1
部首:⾞
7画
“花車”で始まる語句
花車屋台
花車婆
花車方
花車人形
花車小屋
花車重吉