腹雲はらぐも)” の例文
夕焼け赤きがん腹雲はらぐも、二階の廊下で、ひとり煙草を吸ひながら、わざと富士には目もくれず、それこそ血のしたたるやうな真赤な山の紅葉を、凝視してゐた。
富嶽百景 (新字旧仮名) / 太宰治(著)