腕白共わんぱくども)” の例文
田舎縞いなかじまの縞目も分らぬ程に、よごれて黒光りに光った、ツンツルテンの着物を着た、十歳前後の腕白共わんぱくどもが、口々に囁き交して、おずおずと、彼の方へ近づいて来ました。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
腕白共わんぱくどもの我鬼大将になって、無邪気に遊ぶのを好んだことは、すで屡々しばしば述べた所であるが、その時の彼の馬鹿なはしゃぎ方には、子供好きという様なことの外に、もっと深い原因があった。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)