背負投しょいな)” の例文
それを聞くと葉子はみごと期待に背負投しょいなげをくわされて、その場の滑稽こっけいに思わずふき出そうとしたが、いかに事務長に対する恋におぼれきった女心の残虐さからも
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
四十五六の女にはときどき背負投しょいなげを喰わされる、——その年頃のしっかり者らしい女が、湯屋や寄席の帰りで履物を間違えたのならともかく、両国の盛り場を、跛の下駄を履いて歩くわけはない