肯分ききわ)” の例文
早瀬 よく、肯分ききわけた、お蔦、それじゃ、すぐに、とぼとぼと八丁堀へ行く気だったか。
湯島の境内 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
肯分ききわけるのでもあるまいが、ことばの下に、はぎの小枝を、花の中へすらすら、葉の上はさらさら……あの撓々たよたよとした細い枝へ、塀の上、椿つばきの樹からトンと下りると、下りたなりにすっとすべって
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何とおいいでも肯分ききわけないものだから母様が
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
じゃ肯分ききわけてくれるんだね。
湯島の境内 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)