耳木兎みゝづく)” の例文
かう云ひながらあの男は、徐に手をあげて、丁度餌を食べてしまつた耳木兎みゝづくの背中の毛を、そつと下から撫で上げました。するとその途端でございます。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「なに、見た事がない? 都育みやこそだちの人間はそれだから困る。これは二三日前に鞍馬の獵師がわしにくれた耳木兎みゝづくと云ふ鳥だ。唯、こんなに馴れてゐるのは、澤山あるまい。」
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「なに、見た事がない? 都育ちの人間はそれだから困る。これは二三日前に鞍馬の猟師がわしにくれた耳木兎みゝづくと云ふ鳥だ。唯、こんなに馴れてゐるのは、沢山あるまい。」
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)